チャイナドレス大全 文化・歴史・思想
出版社: 青弓社
- チャイナドレスの起源は清朝時代の貴族が着た衣服で、清末期から民国期を経て、国際都市・上海で大流行して一世を風靡した。その後、中華人民共和国の樹立、文化大革命期、改革開放期へと激動した社会に伴って変化した受容と、海外での消費の実態とを描き出す。
- はじめに
序 章 なぜ旗袍(チャイナドレス)なのか
1 問題意識――旗袍をどうとらえるか
2 これまでの旗袍研究
3 本書の構成
第1章 旗袍の由来
1 袍服の歴史
2 旗袍の定義
第2章 旗袍と身体
1 中国伝統社会での女性の身体観
2 民国期に起きた女性身体の「発見」
第3章 旗袍とジェンダー
1 モダンガールの出現
2 女性事務員と女性店員の社会的イメージ
3 「女優日記」にみる旗袍が象徴する時代
第4章 旗袍とセクシュアリティー、そして革命
1 中国社会の男女混装
2 男女同権と服装の中性化
第5章 海を渡った旗袍1――台湾の華人社会と旗袍
1 日本統治下の台湾旗袍
2 日本統治後の台湾旗袍
【コラム】日本のチャイナドレス・イメージ
第6章 海を渡った旗袍2――マレーシアの海峡華人と旗袍
1 サラワク州シブ市の華人社会と旗袍
2 旗袍の「歴史性」と「ファッション性」
【コラム】ペナン仏教団体の制服旗袍――聞き書きと映像資料から
第7章 旗袍・唐装・漢服の論争――「中国人」の「伝統服」とは何か
1 唐装は「伝統服」なのか
2 漢服が「伝統服」なのか
【コラム】苗族女性の旗袍
あとがき
訂正とお詫び
158ページの注番号(1)と、その根拠とした163ページの注(1)は、広岡今日子氏の発言ではありませんでした。広岡氏にご迷惑をおかけしたことをお詫びし、訂正します。
著者/青弓社編集部