組織行動の心理学

組織行動の心理学

出版社: 北大路書房
著者: 産業・組織心理学会、角山 剛
  • 組織行動研究の位置づけと動向を概観した後,集団のダイナミックスや意思決定などの重要テーマを扱う。組織開発の手掛かりも提供。
  • 本巻では,産業・組織心理学の領域のうち「組織行動部門」を扱う。組織行動研究の位置づけや研究動向を概観したのち,「コミュニケーション」「意思決定」「リーダーシップ」といった重要テーマを取り上げ,その理論や周辺領域との関連性,今後の展開を解説。集団行動の知見を体系的にまとめ,組織開発の手掛かりを論じる。
    【主な目次】
    第1章 組織行動とは
    第2章 職場集団のダイナミックス
    第3章 コミュニケーションの促進
    第4章 組織における意思決定
    第5章 リーダーシップ
    第6章 仕事へのモチベーション
    第7章 人と組織の適応
    第8章 組織開発・組織変革
  • 産業・組織心理学会設立35周年記念講座 刊行の言葉
    編集委員一覧
    はじめに
    第1章 組織行動とは
    第1節 組織心理学と組織行動
     1.組織行動研究の分野
     2.組織行動研究の概観
    第2節 組織行動研究の広がり
     1.組織行動理論の評価
     2.組織行動研究テーマの広がり
    第3節 ポジティブ心理学と組織行動
     1.楽観主義と帰属スタイル
     2.楽観的思考と業績との関係
     3.楽観主義と悲観主義の関係
     4.ウェル・ビーイングと仕事意欲
    第4節 組織行動と倫理意識
     1.組織行動と倫理意識
     2.経営危機とビジネス倫理
     3.道徳的束縛からの解放メカニズム
     4.経営状況悪化と倫理的妥当化
    第2章 職場集団のダイナミックス
    第1節 職場集団とチームの特徴
     1.職場集団の特性
     2.職場集団の発達
    第2節 職場集団のパフォーマンス
     1.集団生産性とチームの効果性
     2.職場のチームワーク
    第3節 チームワークの測定・評価
     1.行動観察
     2.質問紙尺度
     3.非影響的測定法
    第4節 チームワーク発揮の準備条件
     1.チームの編成
     2.課題の設計
    第5節 職場集団の活性化とチームの育成
     1.チーム・デザイン
     2.チーム・ビルディング
     3.チーム・トレーニング
     4.チームの学習と適応に向けて
    第3章 コミュニケーションの促進
    第1節 コミュニケーションの基礎
     1.コミュニケーションの概念と基本原理
     2.コミュニケーションの基本的構成要素と相互過程
     3.コミュニケーションにおけるさまざまなチャネル
     4.言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーション
    第2節 コミュニケーションにおけるミス・コミュニケーション
     1.言語的コミュニケーションに生じる抽象作用
     2.透明性の錯覚がミス・コミュニケーションに及ぼす影響
     3.ミス・コミュニケーション事態とその原因
    第3節 組織におけるコミュニケーションの特徴
     1.職場の人間関係とコミュニケーション
     2.組織集団の機能
     3.組織における分業とコミュニケーション
     4.職務遂行の基礎を成すコミュニケーション能力
     5.職場におけるコミュニケーションの問題
    第4節 葛藤解決手段としてのコミュニケーション
     1.対人葛藤・組織内葛藤
     2.葛藤解決方略
     3.対人葛藤における意図と動機の推測
     4.組織集団の発達の視点から見た組織内葛藤
     5.関係葛藤と職務葛藤が職場に及ぼす影響
     6.組織内葛藤のデメリット・メリット
    第5節 組織コミュニケーションの新しい形
     1.電子メールによるコミュニケーション
     2.オフィスとテレワークをつなぐ遠隔コミュニケーション
     3.これからの組織コミュニケーション
    第4章 組織における意思決定
    第1節 意思決定とは
     1.規範的アプローチ
     2.限定された合理性
     3.記述的な意思決定研究
    第2節 ヒューリスティック
     1.代表性ヒューリスティック
     2.利用可能性ヒューリスティック
     3.係留と調整のヒューリスティック
     4.シミュレーション・ヒューリスティック
    第3節 フレーミング(枠組み)効果
     1.リスク選択フレーミングとプロスペクト理論
     2.特性フレーミング
     3.目標フレーミング
    第4節 意思決定における二重過程モデル
     1.システム1とシステム2
     2.精査可能性モデル(ELM)
     3.ヒューリスティック・システム・モデル(HSM)
     4.認知的経験的自己理論(CEST)
    第5節 意思決定研究の産業・組織場面への応用
    第5章 リーダーシップ
    第1節 現代組織におけるリーダーシップの光と影
     1.リーダーシップとは何か
     2.リーダーシップ構造
     3.リーダーシップの歴史的変遷と最近の主要なテーマ
     4.リーダーシップ・スペクトラム
    第2節 リーダーシップのブライトサイド
     1.リーダーシップにおける特性の役割
     2.リーダーの影響力の源
     3.効果的なリーダー行動
    第3節 リーダーシップのダークサイド
     1.カリスマのブライトサイドとダークサイド
     2.組織を蝕む破壊的リーダーシップ
     3.なぜリーダーはダークサイドに墜ちるのか
    第4節 リーダーシップを十分に発揮しない非リーダーシップ
    第5節 最後に
    第6章 仕事へのモチベーション
    第1節 モチベーションとは
     1.モチベーションの定義
     2.モチベーションを考える意義
    第2節 モチベーションは何によって,どのように起こるのか
     1.内容理論
     2.過程理論
    第3節 目標とモチベーション
     1.目標設定理論
     2.達成動機理論・達成目標理論
     3.自己効力感
    第4節 職場における諸要素とモチベーション
     1.キャリア形成とモチベーション
     2.モチベーションの自己調整
     3.対人関係の重要性
    第5節 モチベーションの伝播
     1.モチベーションの伝播とは
     2.伝播のメカニズムと影響する要因
     3.職場におけるモチベーション伝播
    第6節 今後の組織におけるモチベーション
     1.多様性とモチベーション
     2.変化する時代におけるモチベーションの拠り所
    第7章 人と組織の適応
    第1節 個人の組織への適応の重要性
     1.個人の組織への適応:組織社会化とは
     2.組織社会化研究の分類と枠組み
    第2節 組織社会化研究の展開
     1.組織要因
     2.個人要因
     3.社会化主体
     4.一次的組織適応結果
    第3節 組織社会化研究の新たな方向性
     1.組織社会化研究の統合
     2.組織社会化過程の時系列変化に基づく検討
     3.組織適応と組織変革の融合:創造的組織人材の育成
    第8章 組織開発・組織変革
    第1節 定義と歴史
     1.レヴィンの功績
     2.1970~1980年代
     3.1990~2000年代
    第2節 組織変革・組織開発の代表的モデル
     1.レヴィンの3ステップモデル
     2.アクションリサーチモデル
     3.バークの組織変容プロセスのモデルとポラスとロバートソンの組織の変化プロセスモデル
    第3節 代表的な介入方法
     1.個人レベルの介入
     2.グループレベルの介入
     3.組織レベルの介入
     4.対話型組織開発
    第4節 組織開発成功のキーとなる要素
     1.経営層からのサポート
     2.組織開発実践者の要件
     3.変化への抵抗の克服
    第5節 日本の現状と今後の課題
    文 献
    索 引

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