領土の政治理論
出版社: 法政大学出版局
- 溢れる移民、カシミールやクルドの分離独立運動、海底資源をめぐる争いなど、世界中で頻発する領土や境界の問題を哲学的によみとく。
- あふれる移民、カシミールやクルドの分離独立運動、漁場や海底資源をめぐる所有権争いなど、世界中で頻発する領土や境界線の問題を哲学的・規範的によみとく。
- 日本列島は日本人のものなのか。この問いにきちんと答えることは実は難しいのではないか。国家が領土を持つのは当たり前だと思われている。だが、なぜその領土支配は正当だと言えるのか。現在、世界各地で、国境管理や天然資源をめぐる領土や境界線にまつわる問題が頻発している。本書はこうした問題を解決するうえでの一つの哲学的な糸口を探求する。領土とは何か、規範理論から問う。
- 日本語版への序文
謝辞
第一章 なぜ領土の政治理論が必要なのか
第二章 領土とは何か――概念的な分析と正当化の重荷
第三章 領土権の基盤――個人の道徳的居住権・集団の道徳的占有権・人民の自決権
第四章 非国家主義者による領土論
第五章 機能主義および国家主義に基づく領土論
第六章 中核をなす土地、係争地、分離独立、境界線
第七章 土地、領土、所有物の不当な取得と矯正的正義
第八章 領土権と天然資源
第九章 領土権と国境や移民を管理する権利
第一〇章 領土保全の権利と武力行使の正当性
第一一章 結論
訳者あとがき
参考文献
索引