戦場の哲学

戦場の哲学

出版社: 法政大学出版局
著者: 生方 淳子、ミシェル・コンタ
  • 自由の必然性を証す意識の現象学がそれ自体として無言のレジスタンスとなる。サルトルが打ち立てた新たな自由の哲学をいま読み直す。
  • 自由の必然性を証す意識の現象学が、それ自体として無言のレジスタンスとなる。サルトルの哲学的主著『存在と無』と新たな自由の哲学をいまこそ読み直す。
  • サルトル研究の第一人者ミシェル・コンタは『存在と無』はレジスタンスの書であるという。本書の著者、生方淳子はそこからさらに、サルトルがカントとヘーゲルに挑戦し、フッサールとハイデガーの批判的継承をとおして、新たな自由の哲学を打ち立てようとする思考回路を見出す。自由の必然性を証す意識の現象学が、それ自体として無言のレジスタンスとなるだろう。ここから私たちは何を学びうるのか。
  • 緒言

    まえがき──日本の読者へ/ミシェル・コンタ
    『存在と無』とレジスタンス(ミシェル・コンタ、ニューヨーク大学講演)
    第一部 ナチズムの闇の中で
    第一章 『存在と無』とレジスタンス──ミシェル・コンタ講演解説
     第一節 ミシェル・コンタ氏について
     第二節 『存在と無』への新たな視座
     第三節 『存在と無』が語るナチズムへの抵抗
     第四節 『存在と無』はナチズムを告発しているのか
     第五節 存在論のルール違反か
    第二章 第二次世界大戦と『存在と無』の生成
     第一節 『存在と無』までの道のり
     第二節 占領下のパリにて
    第二部 ドイツ哲学の地平を見据えて
    第一章 カント
     第一節 『存在と無』以前におけるカントへの疑問と批判
     第二節 『存在と無』におけるカントとの対決──時間論と他者論
     第三節 カント道徳論の乗り越えとその困難
    第二章 ヘーゲル
     第一節 遠い地平
     第二節 ヘーゲル弁証法の借用・転用・流用
     第三節 見果てぬ弁証法
    第三部 新たな自由の地平を目指して
    第一章 フッサールおよびハイデガーとの出会いの神話
     第一節 フッサール
     第二節 ハイデガー
    第二章 フッサールとハイデガーの間で
     第一節 事象から無へ
     第二節 時間性と超越
     第三節 他者
    第三章 課題とメッセージ
     第一節 数学基礎論の回避と認識論の遮断
     第二節 サルトル的コラージュから発されるメッセージ
    終章 戦争と存在論
     Ⅰ 二〇世紀の戦争とサルトル
     Ⅱ 二一世紀のレジスタンス
    あとがき
    文献目録
    索引

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