
はじまり どこからまたはじめるのか
出版社: 法政大学出版局
- なぜ「また」はじめるのか、どこまでやり直すのか。人びとの苦悩と喜びの機微に寄り添って読み解き、あらたな光を照らす哲学的試み。
- わたしたちの「はじまり」は、誕生から死までその人の物語に節目を記しづける。人びとの苦悩と喜びの機微を読み解き、再開のあたらしい光を照らす哲学的試み。
- 「うんざりして、嫌になることもある。(…)それでも、朝の輝きを、再開のあたらしい光を決して忘れない」。わたしたちの物語の尽きることのない源である「はじまり」は、誕生という、いのちの継承であり、断絶でもある。人々はなぜまたはじめるのか、どこまでやりなおすのか。はじまりをめぐる問いとは、再開の問いでもある。人々の苦悩と喜びの機微を読み解き、あらたな「はじまり」を提示する。
- ほんのはじまり──明滅する光
賽を投げる
いかにしてはじめるのか?
はじまりを待ち焦がれて
儚きものの美しさ
はじまりの瞬間の新しさ
時間を断つ
多産な時間
はじまりの不安
思いがけなく
すでにはじまってしまっていること
あいだからはじまる
Let’s pretendまずは振りから
わたしに先立つ人生
わたしは生まれた
夜明けの約束
はじまりしか愛さない
数限りない「はじめて」
ふたたび、そしてあたかも
「様々なことについてはじめてであること」
やりなおす
夜を抜けて
あの日から
しがみつかないことの大切さ
新たな人生
新参者
あらたな可能性
矛盾の中で生きる──希望と明晰さ
ほんのはじまりでしかない
訳者あとがき
参考文献
