自由の哲学 カントの実践理性批判

自由の哲学 カントの実践理性批判

出版社: 法政大学出版局
著者: オトフリート・ヘッフェ、品川 哲彦、竹山 重光、平出 喜代恵
  • カントによる道徳哲学・倫理学の革命の意味を明快に読み解く最前線の注釈書。啓蒙、批判、道徳、世界市民主義をめぐる最良の手引き。
  • 社会哲学の泰斗が、カントによる道徳哲学・倫理学の革命の意味を明快に読み解く最前線の注釈書。啓蒙、批判、道徳、世界市民主義をめぐる見通しのよい手引き。
  • 現代ドイツの社会哲学の泰斗が、カントによる道徳哲学・倫理学の革命の意味を明快に読み解き、いまを生きる私たちに提示する最良の注釈書。啓蒙、批判、道徳、世界市民主義という4つの駆動力をめぐって縦横にテクストと対話し、現代世界の政治的問題に引き寄せながらその歴史的意義を説く。いまなお人類の思考の最前線にありつづけるカントをめぐる、見通しのよい最新の手引き!
  • 凡 例
    引用文献の略記と引用の方法
    序 言
    第一部 四つの駆動力
    第一章 啓 蒙
    一・一 自分で考える
    一・二 根本モチーフ
    一・三 四つの段階
    一・四 公共的理性使用と私的理性使用
    第二章 批 判
    二・一 法廷としての批判
    二・二 民主主義的な法廷審理
    二・三 なお失せぬ魅力
    第三章 道 徳
    三・一 カントの著作についての異端的な読み方
    三・二 動機の競合か
    三・三 知の道具化か
    第四章 世界市民主義
    四・一 ケーニヒスベルク出身の世界市民
    四・二 認識面での世界共和国
    四・三 道徳面での世界共和国
    四・四 世界市民主義的教育
    四・五 その他のもろもろの世界市民主義と決算
    第二部 カントによる道徳哲学の革命
    第五章 実践哲学としての倫理学
    五・一 第二批判の優位
    五・二 道徳的関心
    五・三 純粋実践理性
    五・四 証明の七つの歩み
    五・五 決定的に重要なくだり
    第六章 幸福の原理にたいする批判
    六・一 世間知らずのお説教か
    六・二 たんなる形式
    六・三 二つの幸福倫理学──アリストテレスと功利主義
    第七章 新たな法式──定言命法
    七・一 三つの課題
    七・二 範型としての自然法則
    七・三 例一──うその禁止
    七・四 例二──寄託物
    七・五 格率倫理学
    第八章 意志の自由と理性の事実
    八・一 第三の二律背反を顧みる
    八・二 自由な意志
    八・三 自由より人倫的法則が先行する
    八・四 理性の事実
    八・五 なぜ道徳的であるべきか──尊敬の感情
    八・六 今日の倫理学における論争はカントから何を学ぶことができるか
    第三部 カントの挑発
    第九章 挑発一──最高善とは
    九・一 第一批判と平行しているのか
    九・二 当為から希望へ──最高善
    九・三 再神学化と幸福主義の残滓か
    九・四 たんなる純粋理性の (擬似──) 弁証論
    九・五 要請──神と不死性
    第一〇章 挑発二──義務と傾向性とは対立するのか
    一〇・一 道徳は傾向性と対立する必要があるのか
    一〇・二 美しい魂のなかに統一のための何かがあるのか
    一〇・三 カントかシラーか
    第一一章 挑発三──道徳の「形而上学」とは
    一一・一 アリストテレス主義者カント
    一一・二 アリストテレス倫理学──形而上学なしで形而上学的
    一一・三 カント倫理学──形而上学的で形而上学なし
    第一二章 展 望
    一二・一 ドイツ観念論から新カント主義まで
    一二・二 現代におけるカント
    第四部 政治哲学
    第一三章 法に関する定言的な命法
    一三・一 道徳的な法と実定法との対立
    一三・二 形而上学プラス人間学
    一三・三 道徳的な法概念
    一三・四 六つの機能
    一三・五 強制を行なえる権能
    第一四章 生得の権利
    一四・一 人権の規準
    一四・二 「人間性のおかげで」
    一四・三 自己自身にたいする法義務
    一四・四 含意された人権
    一四・五 準──人権
    一四・六 平和書への一瞥
    第一五章 カントによる平和の正義論
    一五・一 すぐれて政治的な論考
    一五・二 あふれる革新
    一五・三 「王のような諸民族」と王のような人間性
    一五・四 現実主義的な将来像
    第五部 歴 史
    第一六章 世界市民の歴史哲学
    一六・一 議論の枠組み
    一六・二 テクスト
    一六・三 「キュクロプス的学識」に抗して
    一六・四 原動力──敵対関係
    一六・五 進歩の思想──控えめで不遜
    一六・六 認識上の地位のために
    第一七章 永遠平和を保証するために
    一七・一 擬似──超越論的演繹
    一七・二 解決──「自然という偉大な芸術家」
    一七・三 外的自然と内的自然
    一七・四 国内法、国際法、世界市民法
    一七・五 認識上の地位
    第一八章 カント以後の、もしくはカントに協調する歴史哲学
    一八・一 フリードリヒ・シラー
    一八・二 ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
    一八・三 フリードリヒ・ニーチェ
    一八・四 展望──むしろカントとともに
    第六部 宗 教
    第一九章 宗教にたいする理性の限界
    一九・一 第四批判というものはない
    一九・二 宗教論に先立つ宗教哲学
    一九・三 新たな企て
    一九・四 中心的主題
    一九・五 読み方の多様性
    一九・六 暫定的な決算
    第二〇章 哲学的聖書解釈学
    二〇・一 『学部』の宗教哲学のために
    二〇・二 宗教的著作の継続
    二〇・三 解釈上の四原則
    二〇・四 反 論
    第二一章 悪について。悪意について
    二一・一 主題の奪還
    二一・二 道徳的悪の概念について
    二一・三 道徳的悪は存在するか
    二一・四 生まれつき悪いということはあるのか
    二一・五 道徳は必然的に宗教にいたるか
    第七部 展 望
    第二二章 教育の目的──陶冶、市民化、道徳化
    二二・一 世界市民的教育学
    二二・二 教育学的人間学
    二二・三 目的──啓蒙
    二二・四 教育の四つの目的
    二二・五 人間の価値について
    二二・六 「子どもは労働することを学ぶべきである」
    二二・七 決 算
    第二三章 究極目的としての道徳的存在者である人間
    二三・一 挑発的なテーゼ
    二三・二 体系のなかでの位置づけについて
    二三・三 有機体の目的論的体系について
    二三・四 目的論的体系としての自然の最終目的
    二三・五 究極目的について
    訳者によるあとがき
    参考文献
    事項索引
    人名索引

人気の社会/思想/経済書籍

クレジット表示/商標について
サイトについて