ヨーロッパ憲法論

ヨーロッパ憲法論

出版社: 法政大学出版局
著者: J.ハーバーマス、三島 憲一、速水 淑子
  • 金融危機、民主主義の空洞化などで、EUは危機に瀕している。その根源的問題を国際法の憲法化や人権の擁護などの観点から論じる。
  • 金融危機、空洞化する民主主義など、かつて戦争を乗り越えて連合を目指したEUが現在直面している問題を、国際法の憲法化や人権の擁護といった観点から論じる。
  • 人間の尊厳が傷つけられたという経験が、怒りによる闘争のダイナミズムを呼び起こし、世界規模での人権の制度化という希望に絶えず推進力を与えるとハーバーマスはいう。そして、経済状況が生み出す不安が諸国民を覆い、民主主義も空洞化するなかで、単なる国際条約を超えた憲法制度が必要であると主張する。人権の擁護を基礎とする憲政から、新たな政治を求める挑戦が、いま始まる。
  • 序文
    人間の尊厳というコンセプトおよび人権という現実的なユートピア
    国際法の憲法化の光に照らしてみたEUの危機──ヨーロッパ憲法論
     Ⅰ ヨーロッパはなぜいままさに憲法的プロジェクトなのか
     Ⅱ EUはトランスナショナル・デモクラシーを採用するのか、それともポスト・デモクラシー的な統治連邦主義となるのか
     Ⅲ 国際的コミュニティからコスモポリタン的コミュニティへ
    補遺──ドイツ連邦共和国のヨーロッパ
     Ⅰ 破綻のあとで──インタビュー
     Ⅱ ヨーロッパ連合の運命はユーロで決まる
     Ⅲ ユーロプラス協定はヨーロッパを救うか、壊すか?
    初出一覧
    訳注
    訳者あとがき

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