公民館をどう実践してゆくのか

公民館をどう実践してゆくのか

出版社: 東京大学出版会
著者: 牧野 篤
  • 戦後市民の学習拠点として構想された公民館は,いま地域の危機のなかで自らのまちの問題を見つめ,行動し経営しようとする住民たちの「生きることとしての学び」の場として,新しい姿をみせつつある.全国公民館連合の指針と重なる前著『公民館はどう語られてきたのか――小さな社会をたくさんつくる・1』をより具体化した未来像.
  • 序 章 〈ちいさな社会〉をたくさんつくる――公民館を再考するために
     1 いい社会なのに活かせない
     2 人々が孤立する社会
     3 Society 5.0とあるべき公正な社会
     4 「恩送り」の関係と人への想像力
     5 人が人を想像する魅力的な社会
     6 〈ちいさな社会〉が焦点化される時代
     7 〈ちいさな社会〉実装の取り組み
     8 〈ちいさな社会〉をたくさんつくる
    第1章 住民がアクターとなる〈学び〉の場――自治の触媒としての公民館二論
     1 「自治」の触媒としての公民館
     2 コミュニティをつくる公民館
    第2章 当事者による地域経営の〈場〉――古い公民館の新しい可能性
     1 人々が存在を確かめ合う〈場〉
     2 当事者性へ
     3 実践から
     4 関係に立ち上がる当時者性
     5 当事者による地域経営へ
    第3章 静かなダイナミズムが「まち」を支える――住民自治の開かれた自立性
     1 飯田市公民館への着目
     2 公民館分館への着目
     3 飯田市自治組織の構成と公民館の役割
     4 地域を支える基盤としての分館
     5 開かれた静かなダイナミズム
     6 自治の触媒としての公民館と〈社会〉としての〈わたし〉
    第4章 公民館「的なもの」の可能性――自治と分権を発明し続けるために
     1 おカネが理由……
     2 現下の社会保障としての生涯学習
     3 自治の「触媒」としての公民館
     4 子どもが主役のまちづくり
     5 公民館構想の本質
     6 公民館を発明し直す
     7 新しい専門職の要請
     8 行政の〈学び〉化へ
     9 円よりも縁,ふたたび
    第5章  公民館を地域づくりの舞台に――対談 小田切徳美×牧野 篤
     はじめに
     フラットな人間関係をつくる場である公民館
     当事者意識を育てる
     「公民館をやる」
     小さな困りごとから,自分たちで解決していく
     楽しさや達成感が次のステップになる
     小銭を稼ぐ
     長いスパンで考えることも大切
    結び 〈学び〉の生成論的転回へ――公民館=自由への活動の相互承認プロセスの〈場〉
     1 能動的主体の逆説
     2 身体
     3 自治
     4 市場
     5 自由
    あとがき――希望の薄明かりが差し込む社会へ
    Reshaping the Practices of Kominkan:
    Discussions on the Community Learning Center in Japan
    [The Making of our 〈Societies〉,2]
    Atsushi MAKINO

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