村上仏山と水哉園
出版社: 花乱社
- 村上仏山は福岡の幕末の漢詩人・教育者。私塾水哉園は全国的にも知られ門弟三千人を超え,末松謙澄,吉田健作・学軒,安広伴一郎,杉山貞ら優れた人材を輩出した。一次資料から事蹟と交流を辿り,近代文学・教育史を研究する。
- 郷土・美夜古(みやこ)が生んだ偉人の事蹟と交流
村上仏山は福岡の幕末期の漢詩人・教育者。京都郡上稗田村(現行橋市)に出まれ,秋月の原古処・白圭采蘋に学び,福岡亀井塾の昭陽や肥前多久の草場佩川らと交わる。26歳にて郷里に私塾「水哉園」を設立,全国的にも知られて門弟三千人を超えるともいわれ,末松謙澄,吉田健作・学軒,安広伴一郎,杉山貞ら優れた人材を輩出した。
新発見の水哉園「席序」,義弟宛書簡など一次資料を駆使して郷土の偉人の事蹟と交流を辿り,併せて関係文献を総覧した,近代文学・教育史研究の成果。 - 刊行に寄せて 小倉郷土会会長 馬渡博親
まえがき
Ⅰ 村上仏山と私塾・水哉園
村上仏山と水哉園/私塾・水哉園/【新資料】水哉園の「席序」
村上仏山の書簡 義弟・安広仙杖宛
Ⅱ 水哉園を訪れた人々
はじめに/楠本碩水/久坂玄瑞/池内陶所
南摩羽峰/原 采蘋/八条半坡/長梅外・長三洲親子
釈 白蓮/河野鉄兜/西 鼓岳/後藤素行(素一)
吉雄 敦(菊瀕)/小野寺善言/友石惕堂と晩翠社/結び
Ⅲ 仏山作品の研究と伝播
はじめに
仏山の著作と作品集
『仏山堂詩鈔』/『仏山堂遺稿』上・下/仏山の書
仏山が関わった本
『福博新詞 完』/『明治名家詩選』/『梅隠亭詩鈔』/『東遊草』
詞華集にみる仏山詩
《幕末期》
『文久二十六家絶句』上・中・下
《明治》
『皇朝分類 名家絶句』/『明治三十八家絶句』上・中・下
『明治新撰今世名家詩鈔』上・中・下/『明治百二十家絶句』六巻
『東瀛詩選』/『詩文精華』/『彦山勝景古今百名家詩集』/『和漢名詩鈔』
《大正》
『和漢名詩類選評釈』/『寵光余影』/『仏山先生贈位祭典記念仏山堂遺稿刊成詩集』
《昭和》
『新註皇学叢書 第九巻』/『東西名詩集/吟詠漢詩集』
『日本名詩抄』/『漢詩 名詩評釈集成宋代金代 元代明代清代五山江戸』
『精神作興興国朗吟撰集』/『江戸後期の詩人たち』
『日本漢詩』上・下/『日本漢詩選』
『日本漢詩鑑賞辞典』/『詞華集日本漢詩 第八巻(絶句集)』
Ⅳ 仏山ゆかりの人と書物
戸原卯橘/鉅野先生/吉田平陽/末松謙澄
佐佐木高美/八条半坡/広瀬淡窓/月形 覚
吉田学軒v吉田健作/藤江吉郎助と「魚楽園」
守田蓑洲/杉山 貞
初出一覧
あとがき