三島事件その心的基層

三島事件その心的基層

出版社: 石風社
著者: 安岡 真
  • 徴兵検査第二乙種合格
    二十歳の平岡公威=三島は、
    兵庫で入隊検査を受ける。
    風邪気味だった三島を
    若き軍医は肺湿潤と誤診。
    三島が入隊すべき聯隊は、
    その後フィリピンで
    多くの戦死者を出した
    と、三島は終生思い込んだ。
    三島事件から五十年
    その深層を読み解く
  • 序章 「仮面」の告白
     発端
     事件
      益田証人の話
      檄
      楯の会
      憲法
      結審
      判決
     詩を書く少年
      検査
      軍医
      帰郷証明書
      神聖喜劇
      同情
      全員生還
      「仮面」の告白
    第二章 「太陽に乾杯」 三島由紀夫の生の「欲動」
     旅
     アメリカの土
     「閉じた人」
     旅の興趣
     笑う三島
     自意識と陶酔
     ヨーロッパにて
     精神の錬磨
     太陽に乾杯
    第三章 ローマへ――「聖セバスチャン」のアイコノグラフィー
     廃墟
     直感
     デルフィへ
     三島の性
     ローマの地を踏む
     聖アントニオとの出会い
     崩壊の主題
     動乱の日本
     リゴレットを聴く
     ルネサンスと邂逅する
     グイド・レーニ
     ある疑問
     聖セバスチャンは実在したか
     エロスの裏にあるもの
     幼児期コンプレックス
     三島由紀夫の美的好み
     「見られる」作家
     「薔薇刑」から「聖セバスチャン」へ
     周遊の果て
     旅の重さ
    第四章 『金閣寺』の構造分析
     青年将校
     炎上
     恋闕
     自己救済
     天皇陛下万歳
     自己投影衝動
     金閣寺
     旧陸軍の幻像
     アクロバット
     構造
     平野啓一郎説への疑義
     放火僧はすなわち三島
     ゲーテの影
     よみがえりの暗喩、鶴川
     メフィストフェレス
     自我
     囚われの狂女
     偉大な神の死
     生への駈け足
     『金閣寺』の構造分析
    最終章 『豊饒の海』について
     崩壊
     消尽
     罅
     仏教
     転生する「南」
     唯識
     アーラヤと種子
     名前
     覗き見る先の真実
     見られるジン・ジャン
     同性愛
     視線恐怖
     天皇の問題と日本
     ヴォワイヤン
     勲への欲望
     「忠誠と直接行動」
     「三島は同じ事をやった」
     第百九十九聯隊の亡霊
     シナリオ
     鏡像
     消尽の先にある「美」
     テロ
     葬儀
     世界分割支配
     日学同
     結成
     評価
     『青の時代』
     血の榮光と死への嫉妬
     演説
    エピローグ
     音楽
     裏切り
     音楽は終わった
    三島由紀夫――記憶と時間 あとがきに代えて

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