〈嘆き〉はホーソーンによく似合う
出版社: 中央大学出版部
- アメリカ19世紀小説家ナサニエル・ホーソーンの文学作品を、〈嘆き〉をキーワードにして縦横無尽に解釈しなおす
- アメリカ19世紀小説家ナサニエル・ホーソーンの文学作品を,ベニヤミンやフロイトの語る〈嘆き〉をキーワードにして縦横無尽に解釈しなおし,新しい作家像を立体的に描きだす画期的作家文学論
- アメリカ19世紀を代表する小説家のひとりナサニエル・ホーソーンは、従来から社会的道徳への無関心が指摘されてきた。『〈嘆き〉はホーソーンによく似合う』は、そのようなホーソーンの文学作品の初期作品から最晩年の遺作まで幅広く再検討して、ホーソーンの思想をまったく新しい視点から読みなおす。ヴァルター・ベニヤミンのアレゴリー論やフロイトのメランコリー論を援用し、それらを横断的に結びつける〈嘆き〉という概念をキーワードにして、作家の作品と社会的コミットメントを解釈し、新しい作家像と文学論を立体的に描く。
- Ⅰ 嘆きの萌芽
第一章 〈モラル・ヒストリアン〉ホーソーン
第二章 ロマンスと嘆きの民主主義
第三章 キューバの〈嘆き〉とホーソーン
Ⅱ 嘆きの成熟
第四章 家庭崩壊の美学
第五章 「なんじを創りしはだれぞ」
第六章 動物磁気、強制移住、銀板写真
第七章 知りすぎた(のに語らない)男
Ⅲ 嘆きの結実
第八章 マーガレット・フラーと牧神
第九章 ホーソーン氏、都に行く
第十章 世界改良のアメリカンドリーム