二番草
出版社: 彩流社
- 『丘』(岩波文庫)、『ボミューニュの男』(彩流社)に続く「牧神三部作」第3作、邦訳!男と女、農業、廃墟同然だった村の再生
- 『丘』(岩波文庫)、『ボミューニュの男』(彩流社)に続く「牧神三部作」第3作、邦訳!小川の流れとひとりの女の魔術と力強い犂がこの再生の物語を支えている。男と女の再生、農業の復活、廃墟同然だった村の復興の物語…
- 再生の物語
男と女の再生、農業の復活、廃墟同然だった村の復興の物語……
小川の流れとひとりの女の魔術と力強い犂(すき)が
この再生の物語を支えている。
本作は、「牧神三部作」構成となっていた
第1作『丘』、第2作『ボミューニュの男』に続く、
第3作目の作品である。
再生の鍵を握っていたのは鍛冶屋ゴーベールが作った犂であった。
農業をはじめるには犂が必要不可欠だからである。
また、パンチュルルが農業に目覚めるにはアルスュールとの
出会いと彼女の助言が必要だった。
パンチュルルが滝に流れ落ちることによってはじめて
パンチュルルはアルスュールとじかに知り合うことができた。
水もまた重要な役割を担っているということが了解される。
滝から流れ落ちたパンチュルルは、
今では頑丈な樹木と形容するに足るだけの男に変身している。
パンチュルルの方にアルスュールが誘導されていったのは、
マメッシュが演じた「樹木」のおかげである。
水と樹木と犂とひとりの女の魔術によって
この再生の物語は完成することができたのである。