エリザベス・ボウエン

エリザベス・ボウエン

出版社: 彩流社
著者: エリザベス・ボウエン研究会
  • 20世紀英国文壇の重鎮、エリザベス・ボウエン(1899-1973)文学の魅力を詳らかにするボウエン研究論集
  • 20世紀英国文壇の重鎮、エリザベス・ボウエン(1899-1973)。リアリズムの手法を超え、時にゴシック性を取り込み、内面の心理を捉えた斬新な作品。その文学の魅力を詳らかにするボウエン研究論集。
  • 20世紀英国文壇の重鎮、
    エリザベス・ボウエン(1899~1973)。
    二度の世界大戦を経験した20世紀に
    ボウエンが見た荒廃と絶望は、今も終わりが見えない──
    リアリズムの手法を超え、時にゴシック性を取り込み、
    内面の心理をとらえたモダニスティックで斬新な作品は、
    現在も高く評価されているものの、日本での紹介は遅れてきた。
    昨今、『最後の九月』(而立書房、2016)、
    『日ざかり』、『心の死』(晶文社、2015)、
    『パリの家』(晶文社、2014)、
    『ボウエン幻想短篇集』(国書刊行会、2012)等、
    翻訳紹介が続くなか、
    ボウエン文学の稀有な魅力を伝え、ボウエン研究の成果を問う論集。
  • 序章  ボウエンの文学的評価の変遷と現状
         ――ボウエンという遠雷
        (太田 良子/東洋英和女学院大学名誉教授)
    第1章 ボウエンにとっての場所とアイデンティティ
         ――文学的ヴィジョンの核心
        (木村 正俊/神奈川県立外語短期大学名誉教授)
    第2章 アングロ・アイリッシュとしてのボウエンの源流
         ――『七たびの冬』にみる自我の形成
        (米山 優子/静岡県立大学国際関係学部准教授)
    第3章 「熱気〔ヒート〕」から「残骸〔リメインズ〕」へ
         ――ボウエンの『日ざかり』と
           イシグロの『日の名残り』に見る冷戦構造
        (小室 龍之介/上智大学非常勤講師)
    第4章  ボウエンと乱舞する怪奇幻想の世界
         ──そのゴシック小説の水脈を探る
        (立野 晴子/立正大学非常勤講師)
    第5章  ボウエン文学の土壌としての少女領域
         ──『エヴァ・トラウト──移りゆく風景』を中心にして
        (伊藤 節/東京家政大学名誉教授)
    第6章  〈もの〉は語る
         ──人・家・自然が生み出す詩的でない言葉
        (杉本 久美子/東北女子大学家政学部教授)
    第7章  語られない過去をめぐって
         ──『心の死』におけるゆがんだ世界、
            ゆがめられた心
        (渡部 佐代子/神戸市外国語大学非常勤講師)
    第8章  『日ざかり』における饒舌と寡黙
         ──アンチロマンス・アイデンティティ・戦争
        (窪田 憲子/都留文科大学名誉教授)
    第9章  虚構という孤独の言葉
         ──『エヴァ・トラウト』における
            語りえない言葉を求めて
        (丹治 美那子/兵庫医科大学医学部助教)
    第10章 〈どこにもない場所〉を生きる
         ──「あの薔薇を見てよ」における場所の狂い、
            ファンタジー、そして無
        (垣口 由香/龍谷大学農学部准教授)
    第11章 時空間を飛翔する想像力
         ──「幸せな秋の野原」を読み解く
        (奥山 礼子/東洋英和女学院大学国際社会学部教授)
    第12章 〈私〉が〈彼女〉になる時
          ──「第三者の影」、「林檎の木」、
            「幻のコー」論
        (川嵜 真智/エリザベス・ボウエン研究会会員、日本キプリング協会会員)
    第13章 戦争のエピファニー
         ──「ラヴ・ストーリー 一九三九」、
           「幻のコー」を中心に
        (太田 良子)
    第14章 ロンドン空襲下のさまよえる孤独な魂
         ──ボウエンと
           グレアム・グリーンの短編を比較して
        (甘濃 夏実/専修大学非常勤講師)
    第15章 ハーディを通して読むボウエン
         ──隠れた共通点を探って
        (木梨 由利/金沢学院大学名誉教授)
    第16章 ボウエンのT. S. エリオットとの邂逅
         ──私人、作家、書評家として
        (松本 真治/佛教大学文学部教授)
    第17章 ボウエンが見た若い娘たち
         ──「現代娘であること」を読む
        (田中 慶子/静岡産業大学経営学部准教授)

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