あめかっぱ

あめかっぱ

出版社: 偕成社
著者: むらかみさおり
  • この町では、雨の日に子供が留守番するときは、かっぱがお世話にやってきます。そして秘密の遊び場所につれていってくれるのです。
  • この町では、雨の日に子供が留守番するときは、かっぱがお世話にやってきます。そして秘密の遊び場所につれていってくれるのです。
  •  その日は朝から雨。お母さんは急ぎの用ができてしまい、出かけるしたくをしています。そこへピンポーンとベルが鳴り、なおちゃんが玄関をあけてみると、「どうも、かっぱです」と、緑色のおかしな生き物が立っているではありませんか! お母さんは「かっぱさんとお留守番しててね。きっとすごーく楽しいから」といって出かけてしまいます。こわくてテーブルの下に隠れたなおちゃんに、かっぱが声をかけました。「なおちゃん、今日はピクニックびよりですよ。」「雨なのに?」「雨だから。」
     雨音に耳をすましたり、雨がいっぱい降らないと辿りつけない秘密の場所で遊んだり、雨に洗われた景色を見ながらおやつを食べたり……かっぱが案内する雨の日のピクニックは、すてきなことがいっぱい! 最後には「雨の日にみんなで雨やどり。これ、最高のぜいたくです」というかっぱの言葉が、しっとりと味わい深く心に残ります。
     すみずみまで精密で、かつスケール感のあるファンタジックな絵が目にも楽しい、作者渾身のデビュー作です。

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